注意一秒 けが一生

２００５年３月

このたび入った情報によると、弦楽合奏団ゲッゲロゾリステンのコントラバス奏者、AIさんの愛器のネックが折れるという事故が発生した。
調べによると、事故が発生したのは２００５年３月○日○時頃。自宅でくつろいでいたAIさんが突然の大きな物音に驚いて部屋を見ると、信じられない光景が展開されていた。
楽器スタンドに立てて置いたはずの愛器が床に倒れており、そばには複雑な表情をした長男（○歳）が。
しかも、愛器のネックは不自然な形に折れ曲がっており、調べてみると付け根の部分で折れていることが確認された。
室内で遊んでいた長男が、誤って楽器を倒してしまい、その衝撃でネックが折れてしまったものと推定されている。

あまりの光景に言葉を失ったAIさんだったが、気を取り直し、記念写真の撮影に及んだ。
なぜか かわいらしいぬいぐるみによって装飾された愛器と、反省の表情を浮かべながらもついＶサインをしてしまう愛児の姿が、見る者の涙を誘う。
ちなみにこの愛器は、昨年末に購入したばかりのものだったという。

早速修理のために数軒の楽器店に連絡したが、損傷の程度がひどく、受け入れ先がなかなか見つからなかった。最終的には東京都内の某工房が修理を引き受けてくれることになった。
運搬のためにと工房から送られてきたハードケースに収められ、Aiさんの愛器は佐川急便のトラックに乗せられ、自宅を後にした。

修理に要する費用や期間は不明とのこと。
一日も早い全快を願いつつも、今後の推移について、関係者は慎重に成り行きを見守っている。
何らかの展開があれば、その都度続報をお伝えしていきたい。
続報

全快が危ぶまれていたAiさんのコントラバスが、このほど無事修理が終わり、Aiさんの手元に届けられた。
先日のコンサートは楽器全快後初めてのお披露目となり、この日を待ちわびた関係者は喜びに包まれた。
写真は全快なったAiさんのコントラバス。
楽器が壊れたときにはVサインを見せていた愛児は、今回はなぜか楽器の後ろに隠れている。
どのような心境が彼女の胸の内に渦巻いているのであろうか…

今回の修理は、楽器の製造元（東京）の工房まで輸送して行われた。
その仕事ぶりはまことに見事というべきもの。
ご覧のように、写真では事故の痕跡が全く分からないほど。
修理費用は、見積もり段階では１２万円とのことであったが、最終的には６万５千円とのこと。
しかもそのうち、楽器および空のハードケースの輸送代が３万５千５百円だったという。
これだけの大事故で修理費用がこれだけというのは驚きである。
とは言うものの、いくら安くすんだとは言え、今回の事故がAiさんの家庭の経済に与えた影響は小さくない。
理不尽にも、ご主人の毎月のお小遣いに響くのではないかと、関係者一同の関心を集めている。
完